意思表示ははっきりと。
決して雰囲気に流されてはいけません。 ーーー罰ゲームーーー
「……さてと。何をしてもらおうかな……。」
「さっきの話聞いてた……っ!?」 人の突っ込みを無視して、ツと考え込む。 「そうだね…、うん。からキスしてもらおうかな。」 数秒考えた後、プラントマンはさも当たり前のように言い切った。 「はぁ……っ!?」 その言葉に、は絶句する。 反論しようとすると、プラントマンが真顔になった。 「しなかったら……。……やるよ?」 「…………っ!?」 何をっ!?、と聞きたかったけれど、答えが恐ろしくて言葉を飲み込んだ。 「たまには良いじゃないか?」 「そう言う問題じゃ無い……っ!!」 何の悪びれたそぶりも見せずに、サラリと言う。 「今までに色々と尽してきたのに……。」 が的確な突っ込みを入れると、プラントマンは悲しそうに項垂れた。 「尽してなんて誰が言った?てか、尽された覚えは無いっ!!」 本当に誰かこいつを止めてくれ。 そう思いながらも叫ぶ。 「しょうがないねぇ、は……。これまで我慢し続けて来たんだから、少しくらい良いじゃないか?」 の突っ込みに、プラントマンは困ったように表情を曇らせる。 「あんたの我慢と私は全く関係ありません。」 そんなプラントマンにキッパリと言い放つ。 「そんな事言ってたら…、私の理性が切れた時に、優しくしてあげられないかもしれないよ……?」 ゾクリとする程の目で、微笑む。 「……っ、な……っ!?」 いつものように、すぐさま突っ込みを入れなければと思ったのに、咄嗟に言葉が出ない。 「……後で泣くのはだよ……?」 「……っ、勝手な事言わないで……っ。どうせ、今やっても関係無いくせに……っ!!」 一歩、後ろに下がって言う。 「おや、そんな事は無いよ?」 どうせ軽く流すだろうと思っていたが、プラントマンはその言葉に反応した。 「……………?」 珍しいその態度に訝しげにプラントマンを覗き見る。 「今、の愛が感じられたら…、暫くは我慢も出来そうかな……。」 からの疑りの視線を受けながらも、プラントマンは考え込むかのように呟く。 「出来そう”かな”って時点で曖昧な上に暫くってどれだけ?その上に、根本的解決になってない!」 少しでも期待したは、それを裏切られ激しい突込みを入れる。 「今晩と一ヵ月後、どっちが良い?」 「ぅ゛……っ!!」 有無を言わせぬようなそのプラントマンの問いかけに、は黙り込む。 今晩。 と、言えば今晩なのだろう。 そして、彼が言うからには冗談でも本気でしそうだ。 一ヵ月後……。 同じ事が待っているとしても、一ヶ月あれば、それをどうにか回避する術が思い浮かぶかもしれない。 「…………。」 かなり究極の選択である。 自分の身を危険にさらすか、自らのファーストキスを犠牲にするか……。 どちらか一つ。
「……じゃあ、目閉じて……。」
長い沈黙の後、ブスッとした声で言う。 「分かったよ。」 すると、プラントマンは意外な程に素直に従った。 スッと、緑色の瞳が閉じられる。 「…………。」 黙っていれば、普通に綺麗だなぁ…と思えるのに……。 口を開けば、あんな変態だなんて信じられない。 普段見れない分、まじまじと見つめる。 ずーーーっと見てても何も言わない。 目も開けず、じっと待っている。 それが、反対に有無を言わせぬようで、は焦った。
(……しろって言っても……っ。)
今まで一方的にされるだけだったし、されたら驚いて混乱したし、はっきり覚えいない。 どうやって顔を近付けるのかとか、どうやって唇に触れるのかとか。 考えれば考える程に焦り、混乱していく。 そんな気も知らずにか、プラントマンは整った顔でじっとしていた。 (……って言うか、何でこんな事に……っ。)
いっその事、黙って逃げてやろうとも思ったが、すぐに後で何をされるか怖くなり、止めた。
……きっと、今までの比では無い恐怖が待っている事だろう。 (……っえぇい!なるようになれ……っ!!) そう思い、一気に顔を近づけた。
あと1センチ……。
少しでも動けば、唇が触れてしまいそうな距離まで来て、体が動かなくなる。 ドキドキと脈打つ鼓動が煩いくらいに耳につく。 目の前のプラントマンは、何とも無さそうな顔をしている。 私が目の前でこんなに赤面しているなんて露とも知らずに。
「〜〜〜〜……っ、駄目っ!!」
しかし、そこまでは行けたが、やはり限界だった。 突嵯に距離を取る。 「…………?」 その声に驚いたのか、プラントマンがぱちくりと目を開けた。 「……どうしたんだい?」 数歩向こうで蹲っているを見て声をかける。 「駄目!絶対駄目!出来ない……っ!!」 プラントマンの問いかけに、頭を振りながら叫ぶ。 「何でだい?」 「だって…っ、だって…、…やり方知らないし……。」 段々と萎れていく声に、プラントマンは小首を傾げる。 「そんなの、感じるままにすれば良いんだよ。」 「それが出来ないの!出来ないもん!そんな、プラントマンみたいに上手くないし…っ、絶対下手だし…っ、失敗するし…っ、絶対笑われるし……っ。」 しまいには、目尻に涙が溜ってくる。 「……っく、ふふふ……っ。」 「へ?」 こちらが必死になっているというのに、向こうから聞こえて来た抑えた笑いに、顔を上げる。 「あはははは……!」 すると、途端にプラントマンは大きく笑い出した。 自分で「笑われる」とは言ったが、ここまで笑われるとは。 「な、な何笑ってるの……っ!?そんなに馬鹿にしなくても……っ!!」 「は本当に可愛いねぇ。」 余りの事に、勢い良く立ち上がり詰め寄ろうとすると、途端にプラントマンの笑いは消えた。 「はっ!?な……っ!?」 「にを」と続けようとしたが、それは叶わなかった。 強引に口を塞がれる。 「…………っ!?」 逃げようにも、それを阻止するかのように、背中に腕を回される。 「〜〜〜〜……っ!!」 今までより、少し、長い口付け。
「…………っ、はぁ……っ!!」
やっと離された時には、空気を吸うので精一杯で。 「には、まだまだゆっくり教えていかなきゃいけないみたいだねぇ……?」 肩を上下させて呼吸する私を見ながら、微笑む。 珍しく、頬を微かに上気させている彼を、涙目に睨む。 酸素を求める伝令と、先程の事からの混乱に、私の口は言葉をつむいではくれなかった。 「大丈夫…、優しく教えてあげるから……。ゆっくりと、時間をかけて……。」 そう言って、私の額に優しくキスをするプラントマン。
私は、この時。
全身全霊を込めて、拒絶しておけば良かったと。 後で自分を呪う事になる……。 〜〜〜後書き〜〜〜 ハム猫・「ぅうわ〜〜〜……。」 プラント・「どうしたんだい?そんなに眉間に深く皺を刻んで。」 ハム猫・「やっちゃった感に押し潰されてたんだよこのエロナビ!」 プラント・「……そう書いてるのは君だと思うけどねぇ……?」 ハム猫・「ごめんなさいすいません私が悪う御座いました。」 プラント・「……全く……。」 ハム猫・「いや、本当はこれ夢ネタにするつもりはなかったからさぁ……。何でってこっ恥ずかしかったからですが。」 プラント・「それを言ったら今までのも恥ずかしいに入るんじゃないのかい?」 ハム猫・「いや、今までのはヒロインさんの突っ込みで何とか誤魔化してたんですが、今回は突っ込み減ってますからね……。流されてますからね……。」 プラント・「流されるも何も…、君の頭の中はいつもだろう?」 ハム猫・「言うなっ!!いや…、まぁ、今回だけだと思いますが。一例ですね。」 プラント・「素直になれば良いのに……。まぁ、恥ずかしがり屋なも良いけどね。」 ハム猫・「本当は、これ書くと後で微妙に辻褄合わなくなっちゃったりしますが、そこはスルーで。」 プラント・「良いのかい、それは。」 ハム猫・「仕方あるめぇ!……まぁ、何とかなるさ……。」 プラントマン・「ふぅ…、本当に君は行き当たりばったりだねぇ……。まぁ、続きを書いてもらえるなら文句も言えないか……。これからどうなるのか分からないけど、良ければまた見に来てくれるかな。今日はここまで読んでくれて有難う。感謝するよ。」 |