いつものように、足を運んだ遠征先、卍高校。
しかし、そこの野球部員たちは、十二支高校と戦う前に試合をした、
ある高校の野球部員たちの力に打ちひしがれていた。
そう、相手は天下の華武高校。甲子園五年連続出場を果たしている。
そんな華武のエースピッチャー屑桐の球を、キャプテン牛尾は打つことが出来ず…
キャッチャーをしていた辰羅川も倒れる。
続く猿野もリベンジならず、華武の生徒達が帰ろうとした…そのとき。
運命の出会い
「え、え、えっと〜〜〜。」
マネージャーであるはこの状況に対し焦りを隠せなかった。
そしてキョロキョロと周りのマネージャーたちを見て、今自分がすべきことを考える。
「…辰羅川くん、起き上がったけど、どこか怪我してるかもしれない…」
辿り着いた結論はこれだった。
そこではマネージャー達から救急箱を受け取り、辰羅川の下へと駆け寄る。
しかしこの行動が、後に更なる混乱を招くことになるのであった…
「辰羅川くん!!」
駆け寄ると同時に、はしゃがみこんで辰羅川に声をかけた。
そしてどこか怪我をしていないかと心配げに見つめる。
「辰羅川くん、怪我はない?」
「ああ、さん、ソーリー。ご心配を…でも大丈夫。どこも怪我はありませんよ。」
辰羅川は微笑みながら優しく答える。
その様子にはホッと胸をなでおろした。
…そのとき…
「あれ、もしかして…ちゃん?」
二人の会話を聞いて、突然華武の面々が帰ろうとしていた歩みを止めた。
そしてその一人…朱牡丹が、もしかしてという期待をしたような表情での側に駆け寄る。
「やっぱり当たってる気!!(^U^)」
朱牡丹はそう言ってパッと表情を明るくすると、の腕を引いて立ち上がらせた。
一方はそんな朱牡丹に軽く笑ってお辞儀をする。
「…録さん、お久しぶりです。」
「あ!名前ちゃんと覚えててくれたんだ!感激\(^O^)/」
そんな二人の様子に、十二支の面々は驚いた表情を浮かべた。
一体二人はどんな関係なんだ…その思いで十二支高校野球部員達の思いは一致する。
しかしそれに気付くはずもなく、は朱牡丹に腕を握られたまま、
他の華武の生徒達の方を向き、もう一度お辞儀をした。
「あ…えと、屑桐さんに、久芒さん達もお久しぶりです。」
「…ああ。」
「久しぶりング。」
次々と華武の生徒達と挨拶を交わす。
たどたどしい挨拶といえど、十二支の生徒達は気になる気持ちが限界に近づく。
そんな中…
「ちゃん、十二支の生徒だったんだ。あの時教えてくれればよかったのに。
でもまた会えるなんてついてる気!!あ、そうだ挨拶代わりに(^3^)/」
その言葉と同時に、朱牡丹はの腕を掴んでいた手をその全身に回し、
抱きつく形になったかと思うと、そのまま唇をの頬に押し当てた。
「…っあ、あのの!?」
「ウヒャ、ちゃんはいつ見てもかわい気だな〜。」
動揺するに対し、非常に満足そうな朱牡丹。
しかし周りはすでに沸点を超えていた。
辺りに、不穏な空気が蠢く。
「録!!」
突然、鋭い声が響いた。
「あ、先輩…(^^;」
以外にも、一番に声をあげたのは屑桐だった。
朱牡丹を注意すると同時に、ゆっくりと二人の方に歩み寄る。
そして朱牡丹をから引き離すと、
先ほど唇が触れた部分を拭うように手を当て、静かに声を発した。
「うちの部員が…失礼をした。」
「あ、いえ…」
まっすぐにを見つめる屑桐。
そらすことの出来ない視線に、は思わず固まる。
二人は見詰め合う形になった。
そのとき。
「屑桐君!?」
ぬっ。
まさにそんな効果音がふさわしいであろう。
突然の肩に手を置き、満面の笑顔を浮かべながら牛尾が現れた。
「お取り込み中悪いんだけど、早く君から手を離してもらえるかな。」
笑顔が逆に恐ろしい牛尾…
屑桐はそんな態度に動揺することはなかったが、
が困った表情を浮かべているのを見ると、すっと手を離した。
「ねえ、、この人たちとどういう知り合い?」
屑桐が手を離すのを確認すると、
兎丸が横からひょいと現れの顔を覗き込んだ。
そしてじろっと華武の生徒達をにらみつける。
「あ、この前友達とちょっと寄り道するっていったでしょ?
あの時寄ったのが、華武高校だったの。友達の彼が華武に通ってるらしくて。
付き添いで一緒に行ったんだけど、ちょっと時間があったから野球部覗いてみたの。
そのときに………」
…出会ってしまったらしい。
新たなる厄介の種に。
「ねえ、ちゃん、この小さい生意気な奴、誰?」
「…ぼくはの最愛の幼馴染!!それとぼくと大して身長変わらないくせに、
小さいなんていわれたくないんだけど。」
「俺はちゃんに訊いたつもりだったんだけど。
でもま、単なるごく普通の何の変哲もない幼馴染ね。
それなら俺とちゃんの方が関係深気(^^)/」
にらみ合う兎丸と朱牡丹。
お互いかなり勝手なことを言っている。
は頭が痛い思いの中、話題を変えるべく話を屑桐に振る。
「あ、そういえば…今日はあの人はいないんですね?」
「…あの人…?」
「あ、ほら、あのガムを噛んでた…」
そういわれて屑桐はああと納得の表情を浮かべる。
そして返事をしようとすると、横から久芒が顔を出した。
「アイツはもう帰りングしたよ。」
「…そうですか…」
ほっ。
久芒の言葉にがそんな表情を浮かべたのを、二人は見逃さなかった。
そして犬飼もピクリと反応し、うかがわしげな表情でに訊ねる。
「…何かあったのか…?」
「え、あ、ううん。こっちの話。」
苦笑いしてごまかす。
これ以上訊いても答えないな、そう思い犬飼は質問を止める。
しかし。
「君!!」
納得しない人間約1名。
牛尾はの手をぎゅっと握り締めると、まっすぐにその瞳を見つめながら心配の表情を浮かべた。
「何かあったならこの僕に言ってくれれば良かったのに。
ねえ屑桐君、君も言っていたよね。君に手を出す輩には
テメーら黙ってろブッ殺すぞと言ってやれって。」
「…バカは死ね…」
「ああ、君。君に何かあった日には…僕はどうすれば…」
ギュオ!!
に詰め寄る牛尾の横を、野球ボールがかすめる。
「う・し・お〜〜〜〜。お前はいつもいつもそうやってにちょっかいを…」
その主は鹿目であった。
今回の球は、
五段くらいカーブしていたように見えたのは目の錯覚ではないだろう…
ちなみに鹿目が球を手に入れた経緯だが…
―なあ、無糧道―
―?どうした、鹿目―
―ボールはどこかにないのだ?―
―え、ああ。それならあそこに…―
「鹿目君こそいつも危ないじゃないか。」
満面の笑みを浮かべ鹿目を見つめる牛尾。
鹿目も負けじと牛尾をにらむ。
「…だいたい鹿目君、敵は僕じゃなく華武の人たちだよ?」
「牛尾も華武も危険度は大して変わらないのだ。」
変わらず笑顔とにらみが交差する。
間に挟まれたはたじたじ。
しかしそのとき、救いの手が伸びた。
「二人とも、殿が困っている也。喧嘩は止めるべし。」
そう言って蛇神がの肩を自分の体の方にすっと引き寄せ、喧嘩する二人を一喝した。
しかし。
「蛇神!!お前こそそんなこと言いつつ何の肩を抱いてるのだ。」
「そうだよ蛇神君、今すぐ君から離れたまえ!」
「な、何を申すか。我はただ殿を…」
「「いいから離れろ!!」」
「遠慮する也!!」
救いの手では…なかった。
それはただの勘違いで、正体はもう一つの厄介の手。
はその間にいつまでもいるわけにはいかないと、ゆっくり蛇神の手から離れる。
「Yo、!」
「ひゃ!」
三人の呪縛から離れたの前に、ひゅっと虎鉄が現れた。
驚きのあまりは変な声をあげてしまう。
「オイオー、その反応はないだRo?」
「す、すみません…」
「ま、そんなところもの可愛いポイントの一つだけどNa。」
そう言って軽くウィンク。
虎鉄はいつものナンパ口調でにゆっくりと近づいた。
そして肩を抱こうと横に立つと同時に…
「こ〜て〜つ〜!!」
ぬぬぬっ!!
お化けのように、猪里がを挟んで虎鉄の反対側に立つ。
驚いた虎鉄はそのまま後ずさり。
その隙を見て猪里はくるっとの体を虎鉄から離し反対側に向ける。
「大丈夫やった?虎鉄に何かされなかったと?」
「だ、大丈夫です。別に何も。」
「本当に大丈夫かッ?」
「ええ………ん?」
猪里のほかにもう一人の声が聞こえる。
は疑問符を浮かべながら声のした方に振り返った。
するとそこには…
「全く、しばらく野球部からはッなれていたが…虎鉄は何も変わってなかったみたいだな。」
そう言って拳銃を構える獅子川と…さらに。
「そうなんすよ。バンダナ先輩はいつもあんな…」
獅子川の言葉にうんうんとうなづく猿野の姿。
また混乱が起こりそうだ。
はそれを避けるため、さらにその場を離れると、
一人成り行きを見守っていた司馬の後ろにこそりと隠れた。
「また、喧嘩が起こりそうだから…」
しっと人差し指で司馬に合図する。
すると司馬はにっこり笑ってコクリとうなずき、ぽんぽんとの頭を軽く叩いた。
つかの間の静けさ。
しかしそれは本当につかの間で…
「ああ、ちゃんこんなところにいた気〜!ねえ、あのムカツクガキどうにかしてよ(-_-#)」
「ちょっと、それぼくのこと?だいたい、それこっちのセリフなんだけど!!」
ギュオ!!
「そこ、になれなれしく近づいてるんじゃないのだ!!」
剃刀カーブにより、朱牡丹のパソコン破損。
「ああ!!俺の大事気なマイPCが〜〜〜!(TOT)」
「帰りングして修理に出した方がいいんじゃない゛?」
「そうそう、君たち、早く帰ったほうがいいよ。一刻も早く!」
牛尾の笑顔きらめく言葉を最後に、
辺りは一段と騒がしさを増し、もはやどれが誰のセリフなのかすら分からなくなる。
ちなみにグラウンドがこんな戦場にされてしまった無糧道達卍高校の生徒にとってはいい迷惑だ。
しかし誰一人としてそんなことを気にする者はおらず…
結局言い争いが続いた後、羊谷が生徒達を一喝し、何とか辺りが落ち着いた。
「十二支の奴ら、本当に頭に来る気!!
試合するときがきたらこっちの圧勝で負かしてやる\(*`∧´)/」
「ハハハ、大丈夫。僕達は負けないからね。
それにしても屑桐君、自分の下級生の面倒は、ちゃんと見ておかないとダメだよ?」
「…お前はまず自分をどうにかしろ。」
そんなこんなで分かれる両校。
お互いイライラは募り…
しかし一つの思いは一致している。
に手を出すものは許さない!!
こんな危険人物たちが再開する日は、そう遠くない。
〜Fin〜
☆ ☆ ☆
あとがき
ハム猫小判様にリク頂いた「ギャグで逆ハー」+「微妙にキャプ壊れ気味」ドリームです。
…ぎゃ、すみません;どこらへんギャグでどこらへんドリームよ?ですね…
むしろ似非ギャグ、ドリー無になってしまい申し訳ないです。
録くんの顔文字、全然知らないので検索してみました。
本当にいろいろあるんですね。最近ほとんど使わなくなって(嫌いな方もいらっしゃるので)
ちょっと知識が増えたような?(勘違い)
…それにしても、牛尾さん途中変なこと口走っちゃって…
あと芭唐さんの出番なくてすみません。(そして白春なに気に少ないです/汗)
あ、あと獅子川さん初登場&無糧道さんに友情出演していただきました(え?)
ところで華武も入れるお許し、ありがとうございました!
前から十二支+華武逆ハーが書きたくて。
(でもほとんど録くんばっかり…;)
書けた事自体はかなり満足しております。(作品の完成度うんぬん無視して;)
色々なキャラ出したらやたらまとまり無くなっちゃってる感がありますが…
ほんの少しでも楽しんでいただければ幸いです。
それではリクエスト&ここまで読んでくださってありがとうございました!
〜コメント〜
あゆささんに頂いた逆ハードリームでした!
こんな素晴らしい作品を貰えるなんて、私は幸せ者です……っ!!
「ギャグで逆ハー」+「微妙にキャプ壊れ気味」というとんでもないリクエストに
快く答えてくださった上に、華武まで……っ!!
(無糧道さんも……♪)
とっても豪華な顔ぶれですねっ。
個人的に、比乃と録の掛け合いがよさ気です♪(←録……っ!?)
そして、キャプの壊れっぷりも素敵に輝いてます!
あぅ、でもでも、皆様素敵です……っ!!
あぁ、もうホントあゆささん、大好きだ……っ!!
(告るな……っ!!)←危険。
ちゃんとギャグになってますよっ!!
(えぇ、しっかりきっちり笑わせていただきましたとも!)
そして、素敵にときめきましたとも……っ!!(うるさい……。)
本当に素晴らしい作品を有り難うございましたっ!!
何度お礼を言っても、言い足りません!
本当に本当に有り難うございました……っ!!
そして、飾り気の無くてすいません……。