ーーー日常会話ーーー










ここは森下師匠の研究会ーーーーー。



「おはよーございます!」
今日もまた、の元気な声が響いた。

「あっ、和谷君早いね〜〜〜。」
「あぁ。でも、お前だっていつも早ぇじゃねぇか。」
和谷が言う。
「ん〜〜〜、そぉでもないよぅ……。」
その言葉に、はなぜかテレたように言った。


しばらく2人で話していると、1人、また1人と森下師匠の門下生が集まってきた。
「…………。」
少しキョロキョロしだす

(そろそろ始まるな……。)
和谷が心の中で思う。

「あっ……!!!」
しばらく周りをキョロキョロしていたが突然声を上げる。

(始まった……。)
和谷はそう思った。






「冴木さんだぁ〜〜〜っ!!」
「やぁ、。」
名前を呼ばれた本人はに軽く手を振る。
「もぉ〜〜〜。遅いですよぉ、冴木さ〜〜〜ん。」
「悪い悪い。」
冴木の前まで歩み寄って、プウと頬を膨らますの頭に冴木は大きな手をのせてくしゃくしゃと撫でる。
「いっつも早く来て下さいって言ってるのに〜〜〜。」
「でも、和谷がいるんだろ?」
「冴木さんじゃなきゃ嫌なの〜〜〜っ!!」
周りに他の門下生がいるのも無視して駄々をこねる
「冴木さん!ちゃんと約束覚えてるのっ!?」
「あぁ、覚えてるよ。をお嫁さんにするって約束だろ?」
冴木の口からすさまじい言葉が出る。
「うんっ!!」
冴木の言葉に満足したかのように、機嫌を直す
「私、絶対冴木さんのお嫁さんになるんだ〜〜〜♪」
「あぁ、オレも楽しみにしとくから、良い女になれよ。」
「うんっ!!」
そして、ニッコリと微笑みあう2人。






この2人の会話は時と場所を選ばない。
たとえ、ここで会おうとも、棋院で会おうとも、囲碁の(人がいっぱいの)イベント会場で会おうとも、さっきのような会話が繰り返される。
2人とも、それは楽しそうに会話するので、本気なのかどうか定かではない。
最初は森下師匠達も引いていた。
そりゃあ、目の前で「お嫁になる」だの「良い女になれよ」だのと会話されては居心地が悪いだろう。
何度か大人達がに聞いてみたが、いつも「本気だよ♪」とニッコリ微笑むだけである。

密かにに惚れているオレが、毎回のように目の前でこの会話を繰り返されるのは、拷問の様なものである…と思う……。(by和谷)








オレに春って来るのかなぁ……。













〜〜〜後書き〜〜〜

ハム猫・「自己満足的ドリーム。意味分からん編。」

冴木・「何だよ、それ。」

ハム猫・「何となく、冴木さんのイメージです。」

冴木・「オレのイメージってこんなのなのか?」

ハム猫・「何か、こういう会話を普通にしてそう、というか……。」

冴木・「オレはこんなに軽々しく言わないよ。」

ハム猫・「にしても、和谷あわれよの……。」

冴木・「(無視かよ。)まぁ…、何だ、他にもイイ子はきっといるさ。」

ハム猫・「ということは、さんは譲らない、と……。」

冴木・「もちろん。オレはが好きだからね。」

ハム猫・「じゃあ、約束通りさんをお嫁に貰ってあげて下さいね。」

冴木・「もちろん。何なら、今すぐでもいいけどね!」



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