「さぁ、朝だよ。早く起きるんだ。今日は花見をするのだろう?」
プラントマンは、幸せそうに眠っているに声をかける。

「……ん〜〜〜…、もうちょっと……。」

彼の声に、暫くして眠そうな返事が帰って来た。










ーーーサクラさくキミーーー










「ふぅ…、今日は朝からお弁当を作って行くんだって張り切ってたのは何処の誰だい?」
ごろん、と寝返りをうち、さらに眠りにつこうとしているを見て、呆れるプラントマン。
「早く起きなきゃ時間が無くなるよ。」
スースーと寝息を立てるを前に腰に手を当てる。
「……買って行くから良い〜〜〜……。」
そんなプラントマンに、又しても寝惚けた声が返される。
「二人で綺麗な桜を見ようって言ってたじゃないか。そうやって寝てる間に桜は散ってしまうよ。私は約束を守らないのは嫌いだ。」
未だに起きようとしないを前に、プラントマンは少し語気を強めて言った。
が中々起きないのはいつもの事だ。
これくらいで負けていたらいけない。
「……プラントとの約束だから別に良ぃ〜〜〜……。」
「…………っ。」
次の瞬間、が眠い頭で良く考えずに言った言葉に、プラントマンは一瞬眉間に皺を寄せた。
「へぇ…、そう言うかい……。じゃあ、その言葉を後悔させてあげるよ……。」
すやすやと、一向に起きようとしないに近づいてスッと手を伸ばす。
自分が言った言葉さえも理解出来てはいないだろうにゆっくりと指を近付けて、クスリと笑う。





ツーーーーー……。





「…………っ!?」
次の瞬間、は声にならない叫びを上げて体をビクリと震わせた。
頭の先から爪先まで、全身をぞくりと寒気が走る。
何処と無くひんやりとしたプラントマンの指が、の首筋をゆっくりと伝ったのだった。
「……ッな……っ!?」
ガバリと後ろを振り返り、プラントマンを睨むが、まだ起ききっていない頭と体では、急な動きにふら付いた。
「フフ、あんな事を言うからだよ。が何処が弱いかなんてお見通しだからね……?」
に圧力をかけるように、その人差し指を示す。
「…………っ。」
そんなプラントマンをキッと睨む
未だに、毛布に包まったままの格好でじっとしている。
がちゃんとベッドから降りて、準備を始めるまでは…止めないからね。」
楽しそうに目を細めて言うプラントマンを見て、はムッと顔を歪めた。
「…………!」
そして、バサッと派手な音を立てながら、再びベッドに潜り込んだ。
「おやおや……。」
そんなの反応を見て、プラントマンは大きくため息を吐いた。
「しょうがないね…、さて、次は何をしようか……。」
楽しそうに考え込むプラントマン。
(本当に、は面白い……。)


それから、2人の戦いは始まった。










ーーー30分後ーーー


「……何なんだろう…、この疲労感は……っ。」
あれから、プラントマンに息を吹き掛けられたり、蔦でこそばされたり、棘で変なツボを押さえられたりと激しい攻防戦(ただプラントマンに遊ばれているだけとも言う)を繰り広げたが、とうとうが折れた。
嫌々ながらもベッドから起き上がる。
「やっと起きたね。予定よりも30分オーバーだよ。」
そんなとは対照的に、爽やかに答えるプラントマン。
「……あぁ、はいはい。分かってますよ……。」
プラントマンを無視して、ベッドを下り立ち、髪を手櫛で梳く。
「……でも、本当にお弁当作ってる時間はないな……。」
部屋に掛かっている時計に目をやり、ポツリと呟く。
「……約束だったのに、ねぇ……?」
その呟きを聞き逃さなかったプラントマンは、ゆっくりと背中から伸びる蔦を持ち上げる。
「……っ、その、次!次に、ね!何か埋め合わせするから……っ!!」
それをすぐさま確認したは、慌てて後退しながら構える。
の作った料理が食べられると楽しみにしていたのにねぇ……。」
そんなの反応を楽しみながら、プラントマンは蔓をの方に伸ばして行く。
「……って、どちらにしても外で実体化する訳にはいかないでしょ……っ!!」
「…………。」
に正論を言われて、プラントマンは惜しそうに蔓を下ろした。
「今晩。」
そして、ホッと胸を撫で下ろしているに、一言投げ掛けた。
「……は……?」
その言葉の意味が分からなかったは、素っ頓狂な声を上げる。
「今晩、私のために夕飯を作ってもらおうか。」
ニッコリと、楽しそうに…そして有無を言わさないような表情でプラントマンは言った。
「……ぇ…、今晩って…今晩ですか……っ!?」
急なプラントマンの申し出に、冷や汗を流す
「そうだよ、約束の時間をこんなにオーバーさせた上に、私はの言葉に傷付いたからね。それ位はしてもらわなければ。」
そう言って、一歩一歩に近付いて行く。
「ぇえ〜〜〜、折角の休みなのに……。面倒臭いなぁ……。」
プラントマンの企んでいそうな表情には気付かず、は嫌そうな顔をする。
「フフ…、そう言うのは良いけれど……。」
そして、の前まで来て、すっと手を伸ばした。
「…………?」



の頬に手を当てて。

「その代わりに、君を食べさせてくれるかい……?」

綺麗な緑色の瞳にを映して。
楽しそうに、そう言った。





「…………っ!?何言うか、この朝顔男ーーーっ!!」

その直後、の激しいパンチ(空振り)が繰り出されたのは言うまでも無い……。














〜〜〜後書き〜〜〜

ハム猫・「はい、強制終了……っ!!(吐血)」

プラントマン・「ふぅ、全く君の文章はまとまりが無いねぇ……。」

ハム猫・「いや、それは全部プラントマンのせいだから。」

プラントマン・「……人のせいにするのは良くないよ……?」

ハム猫・「ぐ、グフ!し、締めるのは止め……っ!!」

プラントマン・「あぁ、これ以上やると本当に死ぬね。しょうがない、離してあげよう。」

ハム猫・「っはぁ、はぁ、はぁ……っ!!いや、しかし…意味の無い攻防戦ネタを使いたいがために書き始めたらこんな物に……。恐るべし、プラントマン……!」

プラントマン・「それは、褒め言葉と取って良いのかな……?」

ハム猫・「ある意味、どんな話もエロく出来るのはあなたの凄さかと思われます。」

プラントマン・「ふぅ、酷い言い様だ……。」

ハム猫・「アッハ☆もう何だか突っ込み所の塊みたいな話ですが無視で。うん、小話ネタですから!」

プラントマン・「こんな話でも、少しでも楽しんでくれたなら良いんだけれど…どうだったのかな?まぁ、君の手料理はまた今度にしようか……。ね……?」



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